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104 女神に愛されて

Author: 坂森大我
last update publish date: 2026-11-01 05:57:48

「全て叩き斬るだけだが?」

「いや、あの影であれば二万以上おります! 砦に入ってください!」

「必要ない。俺を信じられないのであれば、早々にスノールを発て。二万だろうが五万だろうが俺の敵ではない!」

 正直にキツいけどな。もう、ここまで来たらやるしかない。

 幸いにも俺は回復魔法まで持っている。三つのジョブを切り替えながら戦えば、何とかなるはずだ。

「走れ! 等間隔で弓を射る準備だ! 砦の扉は閉じておけよ? 少しの心配も必要ない!」

 俺の声に兵たちが戸惑いながらも走って行く。元より彼らではどうしようもない。無駄に兵を失うよりも、俺が最前線にて戦うだけだぜ。

 降りしきる雨の中、魔国の軍勢がその姿を露わにしていく。

 急な雨の原因。それはきっとリヴァイアのせいだ。ゲームでもリヴァイアが現れた折には雨のエフェクトが入っていた。

 兵には伝えなかったけれど、まず確実にリヴァイアが侵攻軍の指揮を執っていることだろう。

「やっぱ雑兵はゴブリンだけか」

 できる限り魔法は温存したい。

 ゴブリンは純粋な剣術だけで倒すべきだ。予想通りにリヴァイアがそこにいるのならば。

「かかってこい!」

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    「全て叩き斬るだけだが?」「いや、あの影であれば二万以上おります! 砦に入ってください!」「必要ない。俺を信じられないのであれば、早々にスノールを発て。二万だろうが五万だろうが俺の敵ではない!」 正直にキツいけどな。もう、ここまで来たらやるしかない。  幸いにも俺は回復魔法まで持っている。三つのジョブを切り替えながら戦えば、何とかなるはずだ。「走れ! 等間隔で弓を射る準備だ! 砦の扉は閉じておけよ? 少しの心配も必要ない!」 俺の声に兵たちが戸惑いながらも走って行く。元より彼らではどうしようもない。無駄に兵を失うよりも、俺が最前線にて戦うだけだぜ。 降りしきる雨の中、魔国の軍勢がその姿を露わにしていく。  急な雨の原因。それはきっとリヴァイアのせいだ。ゲームでもリヴァイアが現れた折には雨のエフェクトが入っていた。 兵には伝えなかったけれど、まず確実にリヴァイアが侵攻軍の指揮を執っていることだろう。「やっぱ雑兵はゴブリンだけか」 できる限り魔法は温存したい。  ゴブリンは純粋な剣術だけで倒すべきだ。予想通りにリヴァイアがそこにいるのならば。「かかってこい!」 相対するや、俺は斬りかかっていく。不思議と漲る力を全開にして。「うおぉおおおっ!!」 どうしてか大剣が軽い。サンクティア侯爵家で振ったときよりも随分と。  水平に振った俺の剣は、ゴブリン共を一度に十体くらいは斬り裂いていたことだろう。 流石は剣聖が使ったという業物。斬った感触すらなく、まるで綿雲でも斬っているかのようだった。「いける!」 俺は大剣を振り続けた。  一振り十体という計算なら、二千回振ればゲームクリア。そこまで上手くは運ばないだろうけど、終わりが見えるってのはありがたい。「雑魚が群がるんじゃねぇ!」 何度も剣を振る。今のところは何の問題もない。  片手で振り切れるのだ。これなら本当に俺は、この危機を乗り越えられるのかもしれない。「クソッ!」 不意に鉄矢が俺の腕をかすめる。どうやらゴブリン共は遠距離攻撃も用意しているらしい。「ブレイブシールド!」 魔力は温存したいところだけど仕方がない。延々と鉄矢を射られてしまえば、流石に俺の体力が先に尽きてしまう。「チッ……、毒矢かよ。浄化!」 ご丁寧に毒が塗ってあったようだ。しかし、俺は瞬時に神職者へとジ

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